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渡邊 慶介 先生(名古屋大学大学院医学系研究科 血液・腫瘍内科学)

 

 私は、2014917日~20日、テキサス州ヒューストンにて行われたThe 2nd. Annual Meeting of the Society of Hematologic Oncology (SOHO) 2014 に参加して参りましたので、ご報告とご紹介をさせて頂きます。

 SOHOMD Anderson Cancer Center (MDACC) congressの一つとして続いていたものを前身として設立され、今年で2回目の年次総会という新しい学会です。professor /chair MDACC Department of Leukemia Dr. Hagop Kantajian が務められ、世界で初めて白血病に対して化学療法を施行した” Dr. Emil J Freireich presidentとして名を連ねています。

 SOHOの最大の特徴は、血液腫瘍性疾患の臨床に特化した学会という所です。今回の年次総会では、AML, ALL, MDS10の疾患領域毎のセッションに分かれ、各セッションの第一演題目は ”How I treat my patients with …” といった総説で始まり、その後、病因、診断、治療、今後の発展等に関する各論演題が招待演者によって15分程度の持ち時間で続き、最後にdebate (pros and cons)が行われました。さらにその後、一般応募されたabstractから選ばれた1-2演題の口演が続くというプログラム構成でした。

 SOHOは参加者数百人~千人の規模の学会で、プログラムは一列で基本的にすべてメイン会場で行われます。朝7時からのモーニングセミナー、ランチョンセミナーを含め、3日半の会期中、文字通り朝から晩まで会場に缶詰となり勉強するという合宿さながらの学会でした。それぞれの分野を主導するような演者が持ち時間わずか15分程度で講演していくという非常に贅沢な構成で、かつて経験した事のない様な多くの情報量に接する事になりました。ジェットラグで時折ボーっとするあたまを覚醒させながら会期を終えると、疲労感は何とも言えない充実感に変わっていました。

 また、今回は一般演題に応募したキメラ抗原受容体遺伝子導入T細胞療法に関する演題で口演の機会を頂き、多くのスペシャリストの中でプレゼンするという非常に貴重な経験をする事もできました。また、優秀ポスター賞にも選ばれ、副賞500ドルを頂きました。

 ヒューストンの見どころを紹介するにはあまりに会場に缶詰めになっていましたが、テキサス州は地理的にもメキシコに近く、”Tex-Mex” というメキシコ料理との融合料理が名物の一つで、会期中訪れたレストランでは非常においしい食事を頂く事ができました。

 次回年次総会は、2015916日~19日に同じくヒューストンにて予定されています。臨床に興味がおありの先生でしたら必ずやものすごい刺激をうける会と思いますので、是非一度ご参加下さい。

 最後になりましたが、この会への参加の機会を頂きましたSOHO chairDr. Hagop Kantajiantravel grantへご推薦下さり、また、現地でも色々ご指導下さいました大野竜三先生に深く感謝致します。本当にありがとうございました。

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