よりよい白血病治療のために
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水澤 舞 先生(NTT東日本関東病院 血液内科) 

 この度はJALSG Young Investigator ASH Travel Awardに採用いただき、2019年12月に米国フロリダ州オーランドで開催されたASH2019に参加する機会をいただきました。大変貴重な経験をさせていただき、改めて感謝申し上げます。

 国際学会に参加すること自体が初めてでしたので、見るもの聞くものすべてが新鮮に感じられましたが、世界中から非常に多くの参加者が集まられていて、その規模の大きさに大変驚きました。まだ薄暗いような朝早くから夜になるまで多くの方々がたくさんの講演やセミナーに参加され、非常にエネルギッシュな会でした。また発表者も参加者も、日本と比較して女性が非常に多いことに、大変驚かされました。

 講演では最新の臨床試験の結果などが数多く発表されており、非常に規模の大きな研究が世界ではなされていることに触れることができました。AMLに対するVenetoclax併用療法や、初発のALLに対するBlinatumomabの治療成績などに関する発表を聞きました。発表されているような一つ一つの得られたデータが、今後の各疾患における治療の方向性を決定づけていくのに関与していることを感じました。ポスター発表では膨大な数の発表がなされておりましたが、各分野において非常に細やかな研究が世界中で日夜行われていることを改めて実感いたしました。教育講演では、疾患ごとの現代の治療戦略などの内容に関してまとまった発表があり、非常に勉強になりました。

 JALSGの懇親会ではJALSGの先生方、様々な施設から今回のASHに参加された先生方とお話をする機会がありました。日本においても多くの先生方が日々活動されていることに触れ、改めて気持ちが引き締まる思いでした。学会参加期間中は、日常の臨床業務でも、治療に関してもっと改善できること、工夫できることがあるかもしれないと考えたり、もっと調べるべきこと、膨大な量の知るべきことがたくさんあることを再確認したりする日々でした。非常に刺激的な経験となりましたが、感じたこと、学んだことを今後の診療に少しでも多く生かして参りたいと思います。

 最後になりましたが、今回、このような貴重な機会を与えてくださったJALSG事務局の皆様、先生方に心より御礼を申し上げます。
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