この度、JALSG Young Investigator ASH Travel Award 2020にご支援いただき、第62回米国血液学会に参加して参りました。今回はWebでの参加となりましたが、世界最大規模の国際学会で最新の知見を勉強し、本当に有意義で貴重な経験が出来たと思います。 非常に興味深い内容がたくさんありましたが、今回、白血病関連のテーマを中心に勉強させて頂きました。特に気になった演題は、高齢者再発・難治AMLにCLLで用いられるVenetoclaxにAzacitidineを併用するPhase1b試験の結果が報告されました。今回のASHでは、同種移植へのbridgingとしてVenetoclaxと低メチル化阻害剤の併用を行い良好な成績が報告されました(Paper ID:1546)。日本ではVenetoclaxが未承認なので将来的に実臨床の幅が広がるのではないかと感じました。また同種造血幹細胞移植患者のCOVID-19感染についての報告(Paper ID:1467)で一般患者に比べ死亡率が高いと報告がされていました。当院でも多くの移植患者の対応をしているので、注意しなければいけないトピックだと思いました。 学会全体を通しての感想としては、演題数の多さもさることながら、studyとしての規模の大きさを痛感する発表を勉強することが出来て、大変良い機会となりました。日々流れてゆく臨床での疑問を見過ごさず、答えがない疑問に対しては解決し世に還元するプロセスがいかに大事と認識することができました。自分もいつかこのような場所で発表できるようにならなくてはと、身の引き締まる思いでありました。 最後になりましたが、このような貴重な機会を与えてくださいましたJALSG、事務局のスタッフの皆様、そして推薦してくださった武藤先生に感謝申し上げます。今回ASHで学んだことを診療に還元できるように、そしていつかASHで発表ができるように、今後とも精進したいと思います。 |