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穐本 昌寛 先生(横浜市立大学附属市民総合医療センター 血液内科)

 2022年12月9日-12日にNew Orleansで開催されたASHへJALSG Young Investigator ASH Travel Award 2022からご支援をいただき、参加させていただきました。12月のNew Orleansの気温は28度とコートが不要で、町の至るところで音楽演奏が行われ、街行く人は皆ノーマスクと、New Orleansへ到着早々日本との違いに驚きました。

 今回初めてASHへ参加し、広大な会場と多くのセッション、世界中からの参加者の数に圧倒されました。また、サッカーワールドカップのシーズンであったため会場内に設置されたパブリックビューイングコーナーからは時折歓声が上がり、昼寝コーナーやジム、オリジナルグッズ売り場や記念撮影コーナーの設置、ジャズの生演奏など、娯楽要素も満載で、学術的なこと以外にも楽しめる要素が満載でした。コロナ下での開催であり、参加者にはマスクの着用が呼びかけられ、会場の至るところにマスクスタンドが設置されるなど、コロナ感染症対策にも配慮されていました。

 私は「The efficacy of high-dose versus intrathecal methotrexate for diffuse large B-cell lymphoma with high risk of CNS relapse: a multicenter retrospective study with uniform prophylaxis protocol」のタイトルでポスター発表を行いました。本研究はCNS再発高リスクDLBCLに対して、HD-MTXとMTX髄腔内投与を比較し、HD-MTXのCNS再発予防効果を検証するものです。CNS再発予防に関しては、海外からの報告がほとんどで、日本からのまとまった報告がなかったことから、横浜市立大学グループのデータを解析し、結果を報告しました。初めての英語での発表であり、とても緊張しましたが、研究に興味を示す参加者も多く、質疑応答もさせていただきました。ただ、相手の質問が聞き取れなかったり、自分の質問してみたい内容の英語が浮かばず消極的になってしまった場面もあり、血液学のみでなく、語学学習の必要性も改めて実感しました。 また、多くのセッションに参加して感じたことは、造血器腫瘍の治療における世界の関心が造血幹細胞移植からCARTやBiTEなどの新規治療へ移っていることです。日本で臨床を行っていると、新規治療に触れる機会が少なく、それらの知識習得が疎かになっていましたが、新規治療関連の発表を聞きながら、今後はこれらがメインになっていくという雰囲気を肌で感じることができました。

 最後になりますが、ASH参加に際し、ご支援いただいたJALSG、事務局のスタッフの皆様、今回の研究を指導していただいた横浜市大グループの共同演者の皆様、そして日々多忙かつコロナウイルス感染症流行で病棟が大変な中、ASHへ送り出してくださった横浜市立大学附属市民総合医療センター血液内科の先生方に心から感謝申し上げます。とても貴重な経験をさせていただき、本当にありがとうございました。
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